使用者責任の法理と実務
学説と判例の交錯
内 容
使用者責任に関する唯一の明文規定である民法715条について、今日の議論の展開、実務的処理を法学研究者、法曹実務家にむけて解説。
その法的性質、要件と効果、刑事法も含めた他の制度との関わり、企業活動の拡がりから本来的には企業活動に馴染まないものまで広く視野に収め、使用者責任についての理論を構築している。
「使用者責任」のみを専門的に掘り下げ、使用者責任に関わる多くの判例から、理論を裏付ける実務の解析を試みた。

著編者名 藤村 和夫/編
判型・頁数 A5判・並製・328頁
定価
発行年月 2013年3月25日刊行
ISBN 978-4-88260-245-3
ジャンル 単行本/法律
送料
在庫状況
備考 品切れ(重版未定)


←戻る バスケットの中を見る→

主 要 目 次
第1章 使用者責任総論
第1節 意 義
第2節 責任の法的性質
1 自己責任的発想
2 代位責任的発想
3 近時の発想
4 法的性質の把握
第3節 他の制度との関係
1 法人の責任と使用者責任
2 表見代理と使用者責任
3 国家賠償法1条の責任と使用者責任
4 運行供用者責任と使用者責任

第2章 民法715条の運用と事例・判例分析
第1節 要 件
1 事業のために他人を使用していること
2 被用者が事業の執行について加害行為をしたこと
3 「第三者」に損害を与えたこと
4 被用者の行為が不法行為の要件を満たしていること
5 被用者の選任・監督に過失がなかったこと、または相当の注意をしてもなお損害が生じたことを証明しないこと
第2節 効 果
1 対被害者の関係―賠償義務者
2 被害者に対する賠償義務者の責任
3 内部関係―求償

第3章 他の制度との関係
第1節 法人の責任と715条
第2節 表見代理と民法715条
第3節 国家賠償法1条の責任と民法715条
第4節 自動車損害賠償保障法と民法715条
第5節 刑事責任と民法715条

第4章 企業責任の追及と民法715条、709条

■判例索引
■事項索引