公務員関係主要判例 2013年版
内 容
公務員に関する主要判例を解説する年度版の小冊子。月刊誌「公務員関係判決速報」より収録。事項別に分類整理し、資料編として関係法令・参考判例等を掲載。

著編者名 公務員関係判例研究会編
判型・頁数 A4判・並製・164頁
定価 1,980円(本体1800円+税10%)
発行年月 2013年6月
ISBN 978-4-88260-253-8
ジャンル 単行本/行政・労働
送料 340円
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主 要 目 次
【職場内非行】
1 運賃の不正領得等を理由とするバス運転手の懲戒免職処分について,処分理由とされた事実はいずれも認めることができ,運賃1100円の不正領得という事実は,バスの乗務員として極めて悪質な行為であり,同処分を選択したことについて裁量権の逸脱,濫用はないとされた事例
(東京都交通局バス運転手懲戒免職処分取消等請求事件・東京地裁平成23年5月25日判決)

【職場内非行】
2 内部告発をした市の技能職員である原告に対してされた懲戒免職処分について,懲戒免職処分の理由となった各行為は認められたものの,原告が各行為をしたことにつき,被告においても応分の帰責事由が認められること,原告の内部告発により職場で長年にわたり行われていた不適切な行為が是正されたことなどに照らすと,原告の各行為はいずれもそれだけでは直ちに懲戒免職処分に付されるべき重大な非違行為とまで評価できるものではないことなどを考慮すると,原告に更正の機会を与えることなく直ちに懲戒免職としたのは重きに失し,社会通念上著しく妥当を欠き,被告の裁量権の範囲を逸脱・濫用したものとして違法であるとされた事例
(懲戒免職処分取消請求(大阪市技能職員内部告発)事件・大阪地裁平成24年8月29日判決)

【分 限】
3 指定管理者制度の導入により国保中央病院の定数の改廃による廃職を理由として行われた地方公務員法28条1項4号に基づく分限免職処分を受けた原告らについて,処分行政庁は,配置転換を希望する者に対して不利益が生じないよう,公務の能率の維持等の要請も踏まえながらその約半数の者に対して配置転換で対応し,一方で,原告ら配置転換がなされない者に対しても就業機会を確保するとともにそれによって経済的不利益が生じないよう相応の配慮をしていたものと認められるとして,当該処分は,処分行政庁がその裁量権を逸脱又は濫用したものとは認められず,適法な処分であるとされた事例
(小美玉市職員分限免職処分取消請求(旧国保中央病院)事件・水戸地裁平成24年11月29日判決)

【任用,退職】
4 市の非常勤嘱託職員として任用され,任用期間終了をもって再任用されなかった者からの非常勤嘱託職員としての地位を有することの確認及び賃金の支払を求める請求を棄却し,再任用の義務付けを求める訴えを却下する一方,任用継続に対する期待は法的保護に値するものとして,期待権侵害による損害賠償請求を一部認容した原判決が維持された事例
(武蔵野市非常勤嘱託職員地位確認等請求事件・東京高裁平成24年7月4日判決)

【退職,給与・手当,職場外非行】
5 酒気帯び運転により物損事故を起こした中学校教頭に対し,市教育委員会がした退職手当の全部支給制限処分について,同処分が社会観念上著しく妥当を欠き,裁量権を濫用したものとは認められないとして原判決が取り消され,一審原告の請求が棄却された事例
(京都市立中学校教頭退職手当支給制限処分取消請求事件・大阪高裁平成24年8月24日判決)


2013 公務員関係主要判例 資料編