公務員関係主要判例 2010年版
内 容
公務員に関する主要判例を解説する年度版の小冊子。月刊誌「公務員関係判決速報」より収録。事項別に分類整理し、資料編として関係法令・参考判例等を掲載。

著編者名 公務員関係判例研究会編
判型・頁数 A4判・並製・124頁
定価 1,650円(本体1500円+税10%)
発行年月 2010年6月
ISBN 978-4-88260-158-6
ジャンル 単行本/行政・労働
送料 340円
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主 要 目 次
目次
【職場内非行】
1 不正経理事件に関与した大学教官に対する懲戒減給処分について,その調査手法が不合理・不十分とまではいえず,また,処分基準については格別不合理なものとは認められず,懲戒減給処分を科したことについても,社会通念上著しく妥当性を欠くものとはいえず,懲戒権者の裁量権の逸脱ないし濫用があったものとはいえないとして,当該処分は適法であるとされた事例
(甲大学職員懲戒処分取消請求事件・最高裁二小平成21年3月27日決定)

【そ の 他】
2 気象庁気象衛星センター職員の無断欠勤に伴う懲戒免職処分について,無断欠勤は統合失調症の罹患を契機とするものであると認定し,当該職員の自由意思に基づくものではないことについて,職場の管理職の認識ないし認識の可能性があったことを踏まえると,社会通念上著しく妥当を欠き,裁量権の逸脱・濫用したものであるとして,当該処分を取り消した事例
(気象庁気象衛星センター職員懲戒免職処分取消請求事件・大阪地裁平成21年5月25日判決)

【分  限】
3 職務執行を果たすよう再三にわたる指導,職務命令にも従わず,長時間の無断離席や攻撃的な言動を繰り返し,3回の受診命令にも従わなかった国税徴収官に対して,国家公務員法78条3号の「その官職に必要な適格性を欠く場合」に該当するとして分限免職処分を行ったことについて,裁量権の逸脱・濫用はないとされた事例
(甲国税局国税徴収官分限免職処分取消請求事件・東京地裁平成21年9月28日判決)

【転任・その他】
4 市立病院の参事副院長であった原告が,退職勧奨を拒否したことから,閑職に配置転換を命じる処分を受けたこと及びそれに伴って給料が減額したことについて,市に対して,同処分の取消し及び精神的苦痛に伴う国家賠償を求めたが,国家賠償は認められなかったものの,同処分は,不利益処分に当たり,原告に副院長の職務に必要な適格性を欠いていたとはいえず,裁量権を逸脱したものであるとして,同処分の取消しが認容された事例
(日野市立病院処分取消等請求事件・東京地裁平成21年11月16日判決)

【職場外非行】
5 職務上知り合いとなったゴルフ場の関係者を通じてゴルフコースを予約して,割引料金の適用を受けたことが,国家公務員倫理規程に違反するとして,懲戒戒告処分を受けたことにつき,同処分に裁量権の濫用があったとはいえないとされた事例
(元労働基準監督署長懲戒戒告処分取消請求控訴事件・東京高裁平成21年11月24日判決)

2010 公務員関係主要判例 資料編